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『苦労』を買おう!

2019.11.15

イタリア語がまったくできない私は、指さし会話帳を肌身は出さず持ち歩いていました。貴重な2か月間、毎日下手でも話しかけようということだけは決めていました。

 

始めのうちは、スタッフというよりもまるで施設のメンバーの一員かのように楽しんでいました。スタッフの方はじめ、障害をもつメンバーの方々も下手な私のイタリア語に優しく付き合ってくださり、受け入れてくださいました。初日にあるスタッフの方に言われた、「ここはあなたの家だから、家のようにくつろいでね」という言葉がいまも忘れられません。この言葉のおかげでかなり勇気づけられましたし、リラックスすることができました。

 

2か月目からは、このままお客さんのように楽しんでいるばかりでいいのかと思うようになり、自分がどう振る舞うか、何ができるかを考えるようになりました。そうすると、やはり言葉の壁が大きく立ちはだかりました。

 

人の幸せだけでなく、自分がよく生きることについて考えさせられました。

若いときの苦労は買ってでもせよといいますが、苦労だけでなく、それと同じくらいのかけがえのない喜びがきっと待っています。