【ウガンダ】物に埋もれた生活では気づけなかったこと

VOICE (短期プログラム)

【ウガンダ】物に埋もれた生活では気づけなかったこと

智明さん 大学生 1ヶ月 ウガンダ派遣

  • なぜその国を選びましたか?

私にとってアフリカは世界の貧困・飢餓を考えるうえで外せない地域であり、以前から実際に訪れてその現状を自分の目で見て、そこで本当に必要とされているものは何なのか、ということを考えたいと思っていました。そこで、サブサハラ・アフリカに位置する英語圏の国の中から本当はケニアにあるナイロビのスラムで活動をしたかったのですが、治安の心配もあり、比較的治安の良いウガンダでプログラムに参加した後、個人でケニアに行きスラムを訪れることにしました。また、参加費は全額アルバイトで稼ぎました。行くにあたって、私自身は特に心配なことはなかったのですが、親が治安や病気のことを心配し、色々と説明するのが大変でした。

  • どこの地域でどんな活動をしましたか?

派遣先での子供たち学習風景首都カンパラから車で1時間程の距離にあるGayazaという地域で、4~16歳の子供たちが通うST.THEREZA DAY AND BORDING PRIMARY SCHOOLというキリスト教の初等教育学校に滞在していました。しかし、私が訪れた時期はちょうど子供たちの長期休暇の期間と重なっていたため、主に学校に残っている寮生の子供たちとの生活でした。活動としては授業がなかったので、彼らとの農作業や水の汲み出しがメインでしたが、他にもレンガや木で教室を建てたり、数学や英語の勉強を教えたりし、空いている時間は折り紙を折ったり、サッカーをしてずっと子供たちと遊んでいました。また、シスターの付き添いとして教会や町に行ったり、宗教的なパーティーや結婚式、葬式まで様々な地域でのイベントにも参加して多くのことを学び、感じることができました。

 

  • 他のボランティアメンバーはどんな人がいましたか?子どもたちと地図の学習

過去にはアメリカやスペインからボランティアを受け入れたことがあるそうですが、私が行ったときは他には誰もいなくて、一人での活動でした。ちなみにシスターはボランティアの受け入れを通じて他の国とのネットワークを作ったり、子供たちに異文化に慣れさせたいと考えていて、また依頼があれば喜んでボランティアを受け入れるそうです。

 

 

  • 実際に行ってみてどうでしたか?

アフリカに行くのは今回が初めてで、行く前はテレビでよく見るような少数民族や秘境のイメージがどうしても強かったのですが、首都カンパラに行くとインフラもある程度は整備され、高いビルやスーパーもあったり、思っていたより物があって発展が進んでいる印象を受けました。しかし、少し村の方に行くと車が一台ぎりぎり通れる幅の道の周りに一面広大な自然が広がっていて、土壁に藁でできた家や井戸から水を汲んで必死に運ぶ小さな子供たちの様子が見受けられ、発達の状況や生活の様子、抱える問題は地域によっても大きく異なるのだと気づきました。また、伝統的な生活の中に宗教の考えが大きく影響していることも分かりました。

  • いちばん感動したこと、いちばん悲しかったことは何ですか?

一番感動したことは仲良くなった子供たちが私に手紙やブレスレットをくれたり、日本語の歌を歌ってくれたりしたことです。たった1ヶ月の生活で彼らとあんなに仲良くなるとも別れが悲しくなるとも思いませんでした。私が歩いているところを見つけるとどんなに遠くにいても「Tomo!Olyotya?」と手を振ってくれ、小さな子供たちは「To~mo~~!!」と全力で私のところまで走ってきます。寝る時間になると部屋までみんなでエスコートしてくれ、「Oyasumi!」と日本語であいさつしてくれたり、シスターは「How are you,my son?」と私のことをいつも呼んでくれました。そんな彼らが黒板に「TOMO IS GOOD.HE MAKES US HAPPY!WOW!」と書いてくれたのを見たときは少しでも彼らに何かを残すことができたのかなと感じ、本当に嬉しくて泣きそうでした。子どもたちから梶原君へのメッセージ派遣先の子供たち

 

 

 

 

 

 

 

逆に一番悲しかったことはウガンダでの最後の夜、シスターと色々なことについて本音で語り合っていたときに彼らの事情について知ったことです。長期休暇の中、一部の寮生だけが残っていたのですが、私は彼らが試験で赤点を取ったりして補習を受けなければいけないから学校に残り、ついでに毎日農作業やその他の仕事を手伝わされているのだと思っていました。しかし、本当は彼らは学費が払えないほどに貧しく、ペンやノートを買うお金もないため、シスターが働く代わりに学校で面倒を見ているそうです。これを聞いたのが子供たちと最後に遊んだ後で、思い返すと小さな鉛筆や折れた定規をみんなでシェアして使っていたり、働くことは楽しいよと言って弱音をはかない小さな女の子の姿が頭に浮かびました。新学期が始まっても一日1~3時間農作業を手伝いながら夜遅くまで勉強するその姿を見て、自分が小学生の頃はどうだっただろう?と考えると本当にやるせない気持ちになりました。

ウガンダの田園風景農作業を手伝う子供たち

 

 

 

 

 

 

 

  • トラブルはありましたか?どうやって解決しましたか?

大きなトラブルはありませんでしたが、頻繁にお腹を壊しました。水もきれいではないし、手でご飯を食べたり、考えられる原因が多すぎて何が問題なのかはよく分かりませんでしたが、2,3日に一度は腹を壊し、日本から持っていった薬も使い切ってしまったので現地の薬局で薬を買って対処していました。他にも小さいトラブルでいうと、行きの飛行機が経由も含めて2便連続遅延して、夕方ウガンダに着く予定が夜遅くに着いたり、車同士の衝突事故に2度巻き込まれて警察のお世話になったり、結婚式の最中に地震が来て停電し、懐中電灯で式を続けたりしたことはあります。停電は頻繁にするのですが、停電した夜は星がきれいに見えるので私は好きでした。また、ウガンダでは時間に対する感覚がルーズで「ちょっと待っててね」と言われると普通に1,2時間待つことになったり、6時間以上車の中で待たされたこともありましたが、すぐに慣れてその文化も楽しめるようになりました。

  • インターネット環境はいかがでしたか?

Wifiをはじめ、テレビや水道もない環境だったのでインターネットは使えませんでした。連絡手段として現地で携帯電話を購入し、何度か家族にも連絡をとったりしました。

  • お休みの日や時間のある時は何をしていましたか?

近くにあるマーケットで地元の料理を食べたり、乗り合いバスに乗って町や赤道、動物園、ヴィクトリア湖に行って観光したりしていました。行く先々で色んな人と仲良くなり、良い文化交流もできました。

  • 現地のICYEスタッフはどんな感じでしたか?

プログラムの最初と最後にしか会っていませんが、時々携帯で連絡を取ったり、基本的には親切でした。ただ、活動中パスポートを預けていたのですが、紛失しかけて私のせいにしたりもしてきました(笑) 英語は公用語であり、ウガンダ人の英語は日本人にとって聞き取りやすいので会話をしていて特に困ることはありませんでした。

  • 改善した方がいいと感じた点はありましたか?

怪我をしたときの対応が少し心配でした。教室を建てている際、屋根に使う錆びた鉄板で足を切って心配され、すぐに治療するようにと自動車のとこに連れていかれたのですが、「病院行くのかな?」と思って待っていたら傷口に車用のオイルを塗っただけで「もう大丈夫!」と言われて解放されました(笑)私は破傷風の予防接種も受けていたので特に気にしませんでしたが、持っていく薬や予防接種の種類についてはよく考えた方が良いと思います。

  • 今後の展望、これから行く人へのメッセージをどうぞ!

梶原君と子供たち②

実際にアフリカに住んで、生活することでその現状や生活、文化について自分の肌で感じ、色々なことを考えたいという思いで参加したこのプログラムですが、短い期間の中でも本当にたくさんのことを感じ、知ることができ、本当に行ってよかったと思います。この一か月は現地の人々の優しさに本当に支えられた日々でした。そこでの生活において私は本当に無力で、土の耕し方もさつまいもの植え方も子供たちに聞かなければ分からないし、彼らの方がよっぽど上手くできます。私が教えれるのは少しの勉強と日本の歌や言葉、遊びぐらいでした。ボランティアとしてここに来て、彼らに何を残すことができるのだろうかと毎日悩み、ただ、子供たちを少しでも楽しませ、喜ばせることができたら、という思いだけで全力で過ごした日々でした。派遣先の子供たち②
少しでも役に立つことができたのだろうかと不安に感じていた私にシスターは「Tomoを受け入れられたことを本当に感謝します。安全な帰路と更なる学業の成就、そして大学での勉強後アフリカに再び帰ってきて夢を叶えることができますように。」と言って笑顔で送り出してくれました。そんなシスターに現在の夢を聞くと「一番は良い死に方をして天国に行くこと。そして、次に貧しい人々を助けること。私は彼らが困っているのを見たくないから。」と言っていました。日本から遠く離れたウガンダでの生活で普通に暮らしていれば一生出会うことのなかった人々との出会い、別れが私に様々なことをもたらしてくれました。私が本当にやりたいことも明確にすることができ、今は直接貢献することはできないけれども、彼らとの出会いで感じたことを大切にし、自分の将来に向けて頑張りたいと思っています。

梶原君と子供たち最後に、これから行く人へのメッセージですが、ICYEのガイドブックにある ICYE IS NOT FOR YOU BUT WITH YOU ということを大事にしてほしいと思います。ICYEはただ与えられるプログラムではなく、なぜICYEで行くのか、どうしてその国を選び、何をしに行くのかということを明確にしておくことで自分なりのプログラムになり、現地に行っても体験すること一つ一つが大事な意味を帯びて見えてきます。ただ漠然と行くのではなく、自分なりの目的をもって行くことでより充実したプログラムを作り上げることができたと私は感じています。

過去のウガンダ体験記、その他アフリカ体験記はこちら→→→VOICE短期プログラム(アフリカ編)

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