今だから思う、あの一年⑤(モロッコ)

VOICE (長期プログラム)

今だから思う、あの一年⑤(モロッコ)

杉田 愛子 さん(2003-04 モロッコ派遣)

 

2003年10月からの半年間、私は大学を休学し、ICYEのプログラムでモロッコに行きました。モロッコでは、現地の人の家にホームステイし、ボランティアで孤児院に通いました。今まで自分が全く経験してこなかったような異文化の国に行こうと思って選んだモロッコは、まさしくThe 異文化で刺激的でした。

ラマダン(断食月)の時には1ヶ月日中に断食をしたり、買い物ではたどたどしいアラビア語で値段交渉をしたり、ハンマム(銭湯)にホストファミリーと通ったり、と観光では決して体験できないであろう現地の人の生活を体験し、親しくなった友人にはイスラム教に基づく社会のルールやモロッコ人の考え方を教えてもらい、毎日が驚くことの連続でした。

ボランティア先では、折り紙や工作、音楽や日本語などを子どもたちに教えました。プログラムが用意されていたわけではなく、自分でできることを提案してやらせてもらったのですが、「○○をしたいのだけど、どうですか?」「いいね。協力するよ。」「いつからさせてもらえます?」「インシャッラー(神の思し召すままに)」みたいな感じで遅々として進まない場合の方が多く、初めの頃は随分いらいらしました。

ボランティア先の子どもたちと

(↑ボランティア先の孤児院で)

そんなモロッコ人ののんびりさや考え方は、最初の頃はなかなか受け入れられませんでしたが、次第に「そんな考え方もありか。」「そんな風に考える民族もいるんだな。」と、善し悪しではなく、ありのままを受け入れられるようになっていきました。

今振り返っても、モロッコでの半年間はとても貴重な経験でした。モロッコでの経験を通して、私は、世界は多様だということを改めて実感させられました。自分が日本で暮らしてきた中で見てきた世界は本当に狭く、世界はもっともっと広いんだということに気付かされました。もっといろいろな世界を見たい、様々な経験をしたいと思うようになりました。そして何よりも、様々な苦労がありながらも半年間日本とは全く異なる国で生活することができたということが、自分自身にとって一つの大きな自信につながり、今でも、仕事でもプライベートでも、迷ったらとにかくやってみようというチャレンジ精神につながっていると感じます。

ホームステイ先で(モロッコ)

(↑ホストファミリーと)

現在、私は教師という職に就いています。時にはモロッコでの経験を話しながら、子どもたちには、何事もまずはチャレンジして、広い広い世界に飛び出していってほしいという願いを伝えています。

今、一歩海外へ踏み出すことに躊躇している人へ。迷っているなら行ってみてほしい。迷うということは、きっとそれが行くタイミングだと思います。行けないときは迷うこともできません。私も自分の人生では、あのときにしかモロッコには行けなかったと思います。海外では、狭い日本では経験できない異文化が待っています。ぜひその異文化を肌で感じてきてください。一回りも二回りも成長できることは間違いなしです。

 

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第一弾・フィンランド、第二弾・アメリカ、第三弾・ケニア、第4弾・コスタリカ

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