【帰国報告イギリス】

【帰国報告イギリス】

京都大学 修士1年生

障がい者サポート 6ヶ月間

1. 派遣された国と期間を教えてください

イギリス 6ヶ月

2. なぜその国を選んだのですか?

イギリスを選んだ理由として一番にくるのは英語を上達させたかったからです。学校で習うアメリカ英語とイギリス英語の違いを知りたかったのもあります。イギリスは都市部から少し離れたらすぐに田舎の風景に変わると聞いていました。私は自然が好きなので、イギリスの自然がどんなものなのか日本とどう違うか見てみたかったというのも理由の一つです。

 

3. 実際に行ってみてどうでしたか?

イギリスの田舎
プロジェクトまでの移動で最初に感じたのは、イギリスの田舎は広い!!イギリスの南では日本みたいな高い山がないんです。都市部を出たらすぐにだだっ広い平原が羊たちと一緒に出てきます。あと、建物が古い!普通の都市でも建物に年月を感じます。都市部でも高いビルは少なく空が広く感じました。私の行ったプロジェクト先が田舎だったからというのもあるかと思いますが、みんなフレンドリーで気遣いがすごいということに驚きました。知らない人でも会えば、”Hello, How are you?” と声を掛け合います。日本人は意味もなく謝りすぎるとよく言われますが、イギリスでも同じような慣習を見つけました。ヨーロッパ人は日本人の性格と全然違うと思いっていましたが、イギリス人は特に意外と似ている部分が多くあるということに気づきました。

4. 滞在形態はどんなでしたか。

6ヶ月間ずっとプロジェクト先の近くの家にホームステイしてました。ただ、普通のホームステイと異なっている点は、食費や日用品はプロジェクト先からもらうお金で自分で調達するという点です。学校がある日の昼食は学校の給食ですが、朝晩や土日の食事は自分で調理、用意しなければなりませんが、ホストファミリーとはよく一緒に映画をみたり、どこかに連れて行ってもらったり、時々一緒に食事したり。食事は自分のタイミングで自分の好きなものを作れるというのは私にとってとても良い点でした。

美紀さんイギリスの同僚たち

5. ボランティア活動内容はどんなことでしたか。

私のプロジェクト先は学習障害を持った青少年(16-25歳くらい)が60人ほど通う学校でした。ただ、ここの学校は普通の学校とは異なり、シュタイナー教育を元にした大きい学校でした。教室というものがなく、谷から丘の上までに渡って様々なワークショップがあります。具体的には、農業、園芸、養魚場、森林管理といったランドベースのワークショップと織物、フェルト、バスケットメイキング、絵画といったクラフトベースのワークショップがあります。学校が経営するカフェやオーガニックショップで働いたり給食を準備するといったすべてを合わせると17個以上ものワークショップになります。生徒たちは様々なワークショップで授業として先生と一緒に作業します。ランドベースでは動物や植物のお世話をしたり、クラフトベースでは個人個人の作品を学期を通して作り上げます。私のボランティア内容としては、基本的にはランドベースのワークショップで農作業などを生徒と共に行うことが多かったです。週単位で私もタイムテーブルを組み、ワークショップを移動してそれぞれの場で作業を手伝っていました。自分の希望や先生たちの要望で働く場所は変わり、時には生徒と一緒に織物したり、時にはメンテナンスチームと一緒に学校の備品の修理をしたりとここでは書ききれない程様々な作業内容を行いました。

 

6. 基本的なスケジュールを教えてください(1週間&1日)

<1週間>

学校 学校 学校 学校 学校 休み 休み

<1日>

7:30 8:30~50 9:00 11:00
起床・朝食 出発・徒歩でボランティア先へ 出勤(日によりワークショップ/場所が変わる) ティータイム
13:00 16:00 17:00 22:00
昼食 終了 家で休息/イベントに参加/友人と過ごす/夕食 映画/自分の時間 就寝

 

7. 一番良かったこと、感動したことはなんですか。

美紀さんイギリスのホストファミリー
一番の思い出は自分の誕生日を現地方式で過ごしたことです。プロジェクト先の人の誕生日に招待してもらったように、自分の誕生日にプロジェクト先の人を招待し、寿司などの日本食を振る舞いました。日本の味付けをみんなに食べてもらって気に入ってもらえたことも嬉しかったですし、ケーキを手作りで用意してもらったりプレゼントももらったり本当に嬉しい一日でした。
今年の冬は寒く長かったため、春・夏が来て花が咲き始めると、みんな自然を楽しんでいました。天気が良かったり花がきれいに咲いてたり、小さいことでも身の回りの自然を楽しむ感性、余裕を日本でも大事にしたいなと思います。

8. 一番大変だったこと、悲しかったことはなんですか。

一番大変だったのは、プロジェクト先とのコミュニケーションです。私のプロジェクト先の学校は大きく、働いている人も先生だけではなくオフィスで事務として働いてる人や生徒のサポートをする人、オフィスで事務作業をする人など様々な役割の人がたくさん働いていました。ボランティアの世話人は他の仕事でも忙しく、学校の休みについてや変則的なイベントごとについて把握していないということが良くありました。やっと自分のタイムテーブルをもらったとしても、そのタイムテーブルについて実際に働く先の先生は私が来るということを知らない、聞いてないということもよくありました。自分のいるべき場所は自分で確認し、自分から聞きに行く・伝えに行くようにしました。私は英語がもともと話せる人ではなかったので、コミュニケーションツールとして英語という言語の壁も大きかったです。

9. 得たと思うものはなんですか。ありったけ答えてください。

友達、英語力、積極性、気にしない強さ、忍耐力、なんとでもなると思う意気込み、シュタイナー教育に関する知識、有機農業の知識、小さいことでも楽しめる余裕さ、自分に対するハードルを調整する力、寛容さ、いつでも笑顔、思い出!

 

10. 日本に戻って来て、“逆カルチャーショック”を感じたところはありますか?

まだ日本に帰っていないので、何とも言えませんが、日本の便利さに驚かされる気がします。私のプロジェクト先近くでは17時にはお店が閉まり17時以降空いている店はPubくらいでした。コンビニなど24hで空いていて何でも買える店があり、服屋でも夜20:00まで空いていることが当たり前の日本には驚く気がします。この便利すぎる社会に慣れているからこそ、日本人は働きすぎだといわれたり目まぐるしい日常に追われる人が多いのかなと感じました。
(日本に帰ってからまた書きます)

 

11. プログラムに参加する前と後で、自分自身が変わったなと思うところはありますか?

参加前の私は、何でもすぐに気にしてくよくよ考えてしまうことが多くある性格でした。もちろん、人への気遣いとして周りを気にするということはとても大事なことだと思います。ただ、もっと気楽に考え、自分の意志も尊重し行動することも重要だと思えるようになりました。今までならマイナスに捉えてしまっていたような物事も、自分の捉え方次第でもっと違ったように、自分のためになるように、いいように考えることができるというのも学びました。それが今までより確実に実行できるようになったと感じています。

12. まとめ。

みきさんイギリス
高校生のころから海外には行きたいと思っていましたが、日本での学生生活で忙しく長期で海外に行く機会をずっと先延ばしにしていました。社会人になる前にやはり海外を見ておきたいと思い、海外に長期で行くことを実際に調べ始めると様々な方法がありました。院生ということもあって、もちろん交換留学や正規留学も考えました。けれど、私は日本でもできることを英語の環境の中でやりたいのではなく、現地の生活に入り込み現地の人と友達になり現地人に近づきたい、その中で英語力も上達させたいと思いICYEボランティアを選びました。プロジェクトが終わり、実際、留学という形ではなくICYEボランティアを選んで本当に良かったと思いました。
ボランティア生として海外に行きましたが、自分にできることの少なさを身に染みて感じました。私の英語力が十分でなかったことも一つの大きな理由ですが、まず仕事を教えてもらわなければなりません。新参者のできること、それはまず働かき手の一つになるだけと大きく感じました。そしてもう一つ強く感じたことは、私は先進国から先進国にボランティアに来たんだなぁということです。それこそ、私ができていることは働き手を増やすこと。ここで私が思ったことは、私はボランティアとして来ていますが、このボランティアは私のためであって、私の人生をこれからどう生きるか、どう物事をとらえるか、自分のための経験のためにしていることだなと実感しました。ただし、その経験を活かし考え、これからの日本での生活・人との付き合いにどう還元していくかでボランティアをした意義が生まれてくるのではないかなと思いました。もちろん、日本人としてボランティアに来たからには働く手になるだけでなく、日本料理をふるまったり日本の伝統を伝えたり、折り紙を教えたり私だからこそできることというのも意識して、日本人巽美樹が来たという爪痕は残そうと思って活動しました。
これから行く人へ、海外に行くまでの勇気と手間というのは大きな壁だと思います。でも行くという決意を固めることだけでもたくさんのエネルギーがいることで、それを「やってのけちゃえばあ!」とは何とでもなるっていう心意気が大事な気がします。どんなことも自分の考え方次第でいいようにも悪いようにも捉えられ、事が運ぶと思います。言語という壁がある海外ボランティアでは自分と向き合い、自分をコントロールする訓練にもなり得ると思います。どれだけ楽しめるか自分次第!気張りすぎず、なるようになるっていう感覚で頑張ってください。
私がこのボランティアで得たと思っている心の余裕を日本での目まぐるしい日常の中でも常に持ち続けれるように頑張ります。

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